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防府市などの県央7市町は、令和3年2月20日にオンラインツアー「山口県央7市町の味・人・暮らしに出会う旅」を開催しました。このツアーは、7市町への移住や関わりを考えている方に、地域で新しい事業に取り組んでいる「先輩移住者」や地域風土を反映した「特産品」を紹介することを通じ、地域への深い理解や事業者の取組姿勢への共感を促すことで、将来の移住者や関係人口※の増加につなげようとするものです。
今回のツアー参加者は、首都圏在住の方を中心に、41名でした。
参加者は下記のスケジュールに従って半日で7市町を巡り、それぞれの街で、先輩移住者や特産品生産者に出会い、話を聞き、特産品を食べ、暮らしを疑似体験しました。
<ツアーのスケジュール>
2月20日(土)
表中の「あうたび」はツアー運営会社のことです。
ツアー参加者は「特産品セット(表中の食事)」を購入しています。
時 間 | 内 容 | 食 事 |
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13:30 | 受付開始 Zoom初体験の方は、お早めにログインしてみてください。 |
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14:00 | 山口宇部空港に集合(画面の前にお集まり下さい)途中から参加や退場は自由です。 あうたびより挨拶とツアー中のご案内。 山口県央連携都市圏域移住・定住促進事業実行委員会の担当者より山口県央ナナシマチについてや今回のツアーについてお話を伺います。 |
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14:10 | まずはじめに訪れるのは山口県北部に位置する萩市です。 萩市からは地域おこし協力隊OG、現在は「つぎはぎ農園」にて民泊を運営する石田さんに萩市の魅力をご案内いただきます。ここで早速乾杯! |
日本酒、お米シロップ |
14:30 | 次に訪れるのは、山口県の中央に位置する山口市。 山口市のご当地カレー「ココえび狩リー」誕生の背景や商品開発の工夫、山口市秋穂地域が発祥である車えびの養殖事業について赤瀬さんと原田さんよりお話を伺います。 |
ココえび狩リー |
14:50 | その後、瀬戸内海に面した工業都市、防府市へ。 防府市の老舗蒲鉾・竹輪店岡虎の貞政さんにお送りしている商品のご紹介をいただいたあとは、タコツボづくりを行う田中窯業の久野さんの窯を訪れます。 |
竹輪、蒲鉾 |
15:20 | 休憩 | |
15:30 | 次に伺うのはセメントやガラスなどの工業で知られる山陽小野田市です。 故郷山陽小野田市にUターンし、猟師となり、ジビエ用の食品加工販売などを行う仲村さんより、故郷の魅力や猟師のお仕事、ジビエの魅力ついてお話を伺います。 |
せめんだる |
15:50 | 日本最大級のカルスト大地「秋吉台」などで知られる美祢市へ。 ご夫婦で有機農業を行いながら古民家暮らしを楽しんでいらっしゃる徳田ご夫妻を訪ねます。人と自然が調和した暮らしとはどんな暮らしなのかご紹介いただきます。 |
ごうぼうせんべい |
16:10 | 山口県に接した島根県の西の端に位置する津和野町を訪れます。 元津和野町議会議員としても活躍された京村さんより、牧場の中に位置する「山のこども園うしのしっぽ」でのご活動や、津和野での子育てのお話などご案内いただきます。 |
紅茶、羊羹 |
16:30 | 最後に訪れるのは、山口県南西部、瀬戸内海に面した宇部市です。 霜降山アートセラピー絵染工房SENNNINを運営される山内ご夫妻のご活動を伺う他、宇部市で焼肉精肉業を営む家庭に生まれ、地元の肉文化を盛り上げる安兄弟にお話を伺います。 |
ヴァイスヴルスト、ローストカスラー |
16:50 | 懇親会 ナナシマチの方々を交えたオンライン飲み会です!追加の質問なども遠慮なくどうぞ。 |
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18:00 | ツアー終了(中締め) 2次会として引き続きZoom環境を開放しますので、参加者同士の自由な交流をお楽しみください。 |
防府市パートでは、タコツボづくりを行う田中窯業・久野さんと、明治10年創業の魚肉練り製品製造販売の株式会社岡虎・貞政社長を訪問しました。
オンラインツアーの様子(登り窯を紹介する田中窯業・久野さん)
田中窯業の久野さんは福岡県出身。サラリーマンやワーキングホリデーを利用したオーストラリア滞在等を経験したあと、末田の登り窯でタコツボづくりの伝統技術を学び、いったんは廃業していた生産を承継されています。 ツアーでは「移住や事業承継の経緯」や「事業に対する思い」についてお話しいただきました。
岡虎・貞政社長には「Web工場見学」として竹輪と蒲鉾の製造工程を見学させていただき、さらに、原材料のひとつである防府市名産の「鱧(はも)」について詳しくご紹介いただきました。
7市町を巡ったあとは、ツアー参加者・先輩移住者・市町担当者でオンライン懇親会(相談会)を開催し、ツアー参加者の疑問にお応えしました。
懇親会や事後アンケート調査では、「地域での創業に興味がわいた」や「ツアー訪問先の事業を応援したい」などの意見が出されるなど、移住や関わりをより具体的なものとして考えるようになった方が増え、当初の目的を達成したツアーとなりました。今後は、ツアー参加者の移住相談等に対応していき、将来の移住者や関係人口の増加につなげていきます。
※関係人口:
「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指します。地方圏は、人口減少・高齢化により、地域づくりの担い手不足という課題に直面していますが、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。【出展:総務省「関係人口ポータルサイト」】