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下右田遺跡第44次発掘調査の成果について

更新日:2020年6月19日更新 印刷ページ表示

当教育委員会では、4月中旬より下右田遺跡の第44次発掘調査を行っていましたが、6月末日をもって終了しました。

その成果は以下の通りです。

・下右田遺跡とは 

佐波川下流域の右岸の右田ヶ岳南麓一帯を中心に広がる弥生時代から室町時代の集落跡です。中世集落の構造の変化を全国で初めて確認できた遺跡として知られており、周防国府跡と同じく防府市を代表する遺跡です。

特に遺跡北東部の右田小学校周辺では、

・弥生時代後期から古墳時代初めの西日本でも指折りの大規模集落(直径8m以上の竪穴建物が100棟以上見つかっています)

・飛鳥時代から平安時代(古代)の役所(北方向を意識した大型の掘立柱建物や金属加工関連の遺物が見つかっています)

・鎌倉時代から室町時代(中世)の在地領主の館(館の周りを囲む溝などが見つかっています)

など重要な遺構が見つかっており、今後の動向が注目されています。 

 

・何のための調査か 

今回の調査は、右田小学校周辺の微高地のほぼ中央に位置する地点で、佐波郡家と想定している古代の建物の広がりを確認することを主眼に、遺跡の保存とその解明を目的として調査を行いました。

・調査の結果 

今回の調査では、弥生時代後期の竪穴建物のほか、古代の遺構・遺物では、

(1)直径70cm以上の柱穴、(2)大型の掘立柱建物、(3)工房と考える竪穴建物、(4)役所跡に特徴的な北方向を意識した掘立柱建物・溝、(5)漆付着の須恵器

などが見つかりました。

上記の(1)~(4)の遺構はその規模や方位などから時期が異なる古代の役所関連の遺構と考えらます。また、漆付着の土器は役所跡で出土する特徴的な遺物の一つで、周辺に直営の工房があった可能性があります。

調査地は微高地で、乾燥しやすい土地のため、弥生時代から古代においては建物を建てる場所として利用されていたと考えられます。今回見つかった遺構・遺物はその規模などから佐波郡家に関連する建物の可能性が高く、郡庁などの中心施設が今回の調査地一帯に広がっている可能性が高まりました。

 

北から見た発掘調査区全景

調査区全景(北から)

北から見た調査区北側で検出した溝と方形の竪穴建物

調査区北側で検出した溝と方形の竪穴建物(北から)

北から見た検出掘立柱建物の各柱穴に人が並んだ風景

調査区南側で検出した掘立柱建物の各柱穴に人が並んだ風景(北から)

現地説明会につきましては、新型コロナウィルス感染症予防のため、遺跡が所在する右田地区の方のみを対象とし、6月14日(日曜日)に開催しました。 

前日に降った雨の影響で実際に遺構を見ていただくことができませんでしたが、少雨の中、パネルや出土遺物を用いて調査の成果の説明を行いました。

 

なお、現地説明会資料がご入用の方は当課までご連絡ください。

少雨の中、担当者がパネルを用いて調査成果を説明している

発掘調査の成果説明