○防府市奨学資金貸付条例
平成九年三月三十一日
条例第二十号
目次
第一章 総則(第一条・第二条)
第二章 一般奨学金(第三条―第十七条)
第三章 定住促進奨学金(第十八条―第二十条)
第四章 高等学校入学準備金(第二十一条―第二十七条)
第五章 委任(第二十八条)
附則
第一章 総則
(趣旨)
第一条 この条例は、経済的な理由のため修学が困難である者に必要な資金(以下「奨学資金」という。)の貸付けについて、必要な事項を定めるものとする。
(奨学資金)
第二条 奨学資金は、次に掲げるものとする。
一 一般奨学金 有為な人材の育成に資することを目的として、向学心に富み、能力があるにもかかわらず、経済的な理由により、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する大学又は修業年限二年以上の専修学校の専門課程(以下「大学等」という。)での修学が困難な者に対し、貸し付ける奨学資金をいう。
二 定住促進奨学金 一般奨学金の貸付けを受ける者(以下「奨学生」という。)のうち、卒業後市内に定住する意思を持つ者で特に奨学資金の増額を希望するものに対し、一般奨学金と併せて貸し付ける奨学資金をいう。
三 高等学校入学準備金 能力があるにもかかわらず、経済的な理由により、学校教育法に規定する高等学校又は高等専門学校(以下単に「高等学校」という。)への入学が困難な者の親権者又は未成年後見人その他これらに準ずる者(以下「保護者」と総称する。)に対し、高等学校の入学に要する入学金その他の費用(以下「入学金等」という。)に充てるものとして貸し付ける奨学資金をいう。
(平一二条例五・一部改正)
第二章 一般奨学金
(奨学生の資格)
第三条 奨学生は、次の各号に該当する者でなければならない。
一 市内に住所を有する者が扶養する者又はこれに準ずる者であること。
二 大学等の学生であること。
三 向学心に富み、性行が善良で、在学する大学等を卒業する見込みが確実な者であること。
四 学資の支出が困難な者であること。
五 他の奨学資金の貸付けを受けない者であること。
(平二三条例六・令二条例四〇・一部改正)
(奨学金の貸付金額)
第四条 一般奨学金(以下「奨学金」という。)の貸付金額は、奨学生一人につき月額三万円又は四万円とする。
(平二三条例二八・令二条例四〇・一部改正)
(奨学金の貸付期間)
第五条 奨学金を貸し付ける期間(以下この条及び次条において「貸付期間」という。)は、その在学する大学等の正規の修業に必要とされる期間を超えない期間とする。
2 前項に定めるもののほか、貸付期間に関しては、教育委員会規則(以下「委員会規則」という。)で定める。
(令二条例四〇・一部改正)
(奨学金の貸付金額の特例)
第五条の二 第四条の規定にかかわらず、委員会規則で定める者に係る奨学金の貸付金額については、次に掲げるいずれかの額とすることができる。
一 一時金として一万円に貸付期間の月数を乗じて得た額及び月額二万円
二 一時金として一万円に貸付期間の月数を乗じて得た額及び月額三万円
三 一時金として五千円に貸付期間の月数を乗じて得た額及び月額二万五千円
四 一時金として五千円に貸付期間の月数を乗じて得た額及び月額三万五千円
(令二条例四〇・追加)
(奨学金の利子)
第六条 奨学金は、無利子とする。
(奨学生の決定)
第七条 教育委員会(以下「委員会」という。)は、防府市奨学生選考審査会条例(昭和三十九年防府市条例第四十三号)の規定により設置する防府市奨学生選考審査会の選考を経て、奨学生を決定する。
(奨学金の貸付け)
第八条 市長は、前条に規定する委員会の決定に基づき、奨学生に対し、奨学金を貸し付ける。
(学業成績表の提出)
第九条 奨学生は、その在学している大学等の長を経て、毎学年末、学業成績表を委員会に提出しなければならない。
一 休学したとき 当該休学の期間
二 奨学生の学業成績が不良であり、奨学金の貸付けの休止が相当であると委員会が認めたとき 当該事態が解消したと委員会が認めるまでの期間
(奨学生の決定の取消し)
第十一条 委員会は、奨学生が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、奨学生の決定を取り消す。
一 疾病その他の理由により卒業の見込みがなくなったとき。
二 奨学金を必要としなくなったとき。
三 休学又は転学を承認しがたいとき。
四 その他奨学生として適当でないとき。
(奨学金の貸付けの停止)
第十二条 市長は、前条の規定により委員会が奨学生の決定を取り消したときは、当該奨学生に対する奨学金の貸付けを停止する。
(奨学金の返還)
第十三条 奨学金の貸付けが終了した者(以下「借受者」という。)は、卒業の月の一年後から月賦、半年賦又は年賦をもって、貸付けを受けた期間の三倍の期間(一月に満たない端数期間があるときは、これを切り上げて得た期間)以内に、貸付けを受けた奨学金(以下「借受金」という。)を返還しなければならない。
2 借受者は、借受金の全部又は一部を繰り上げて返還することができる。
4 前項の規定にかかわらず、委員会が特別の事情があると認めるときは、その指示するところによる。
(平二三条例二八・令二条例四〇・一部改正)
(督促及び延滞金の徴収)
第十四条 借受者が正当な理由がなく返還すべき期日までに借受金を返還しない場合の督促及び延滞金の徴収については、防府市税外諸歳入金に対する督促等に関する条例(昭和三十二年防府市条例第三十一号)の規定の例による。
(返還猶予)
第十五条 市長は、疾病その他正当な理由により借受金の返還が困難な借受者が、委員会に返還猶予を願い出たときは、委員会の決定に基づき、相当の期間返還を猶予することができる。
(返還免除)
第十六条 市長は、奨学生又は借受者が、奨学生であるとき又は借受金の返還完了前に次の各号のいずれかに該当したときは、委員会の決定に基づき、借受金(既に返還した額を除く。)の全部又は一部の返還を免除することができる。
一 死亡したとき。
二 精神又は身体に著しい障害を生じ、自活能力を喪失したとき。
三 その他市長が特に認めるとき。
(奨学金貸付基金との関係)
第十七条 第八条の規定により貸し付ける奨学金は、防府市基金の設置、管理及び処分に関する条例(平成九年防府市条例第十九号。以下「基金条例」という。)の規定により設置される防府市奨学金貸付基金に属する資金をもって充て、第十三条の規定により返還される奨学金は、同基金に繰り入れるものとする。
第三章 定住促進奨学金
(定住奨学金の貸付金額)
第十八条 定住促進奨学金(以下「定住奨学金」という。)の貸付金額は、定住奨学金の貸付けを受ける奨学生一人につき月額一万円とする。
(令二条例四〇・一部改正)
(定住奨学金の返還の特例)
第二十条 市長は、定住奨学金の貸付けが終了した者が卒業した日の属する月の翌月に市内に生活の本拠を有し、かつ、引き続き市内に三年以上定住する意思がある場合で委員会に返還猶予を願い出たときは、三年を限度として定住奨学金の返還を猶予することができる。
2 前項に定めるもののほか、定住奨学金の返還の特例に関しては、委員会規則で定める。
(平二八条例一三・令二条例四〇・一部改正)
第四章 高等学校入学準備金
(入学準備金対象者の資格)
第二十一条 高等学校入学準備金(以下「入学準備金」という。)の貸付けを受ける者(以下「入学準備金対象者」という。)は、能力があり高等学校に入学が確実である者(以下「入学予定者」という。)の保護者で、次の各号に該当するものでなければならない。
一 市内に住所を有する者であること。
二 入学金等の調達が困難な者であること。
三 市税を滞納していない者であること。
(平一四条例三二・一部改正)
(入学準備金の貸付金額)
第二十二条 入学準備金の貸付金額は、入学予定者一人につき、入学予定者が国公立高等学校に入学する場合にあっては五万円、私立高等学校に入学する場合にあっては七万五千円とする。
(入学準備金対象者の決定)
第二十三条 委員会は、入学準備金対象者を決定する。
(入学準備金の貸付け)
第二十四条 市長は、前条に規定する委員会の決定に基づき、高等学校の入学日までに、入学準備金対象者に対し、入学準備金を貸し付ける。
(入学準備金の返還)
第二十五条 入学準備金の貸付けを受けた者(以下「入学準備金借受者」という。)は、貸付けを受けた月の六月後から月賦をもって、貸付けを受けた入学準備金(以下「借受入学準備金」という。)の入学予定者一人についての額が五万円であるときは二十回以内に、七万五千円であるときは三十回以内に、当該借受入学準備金を返還しなければならない。
(繰上返還)
第二十六条 市長は、入学準備金借受者が次の各号のいずれかに該当したときは、委員会の決定に基づき、借受入学準備金の全部又は一部を繰り上げて返還させることができる。
一 市内に住所を有しなくなったとき。
二 借受入学準備金を入学金等以外の使途に充てたとき。
三 当該入学準備金の貸付けを受けて高等学校に入学した者が退学したとき。
2 入学準備金借受者は、借受入学準備金の全部又は一部を繰り上げて返還することができる。
第五章 委任
(委員会規則への委任)
第二十八条 この条例に定めるもののほか、奨学資金の貸付けについて必要な事項は、委員会規則で定める。
附則
(経過措置)
2 この条例施行の際旧奨学金条例の規定により廃止日前に貸し付けられた一般奨学金及び定住促進奨学金のうちで返還されていないものは、それぞれこの条例の規定により貸し付けられた奨学金及び定住奨学金とみなす。
3 この条例施行の際現に旧奨学金条例の規定により決定を受けて一般奨学金の貸付けを受けている者並びに一般奨学金及び定住促進奨学金の貸付けを受けている者は、それぞれこの条例の規定により決定を受けて奨学金の貸付けを受けている者並びに奨学金及び定住奨学金の貸付けを受けている者とみなす。
附則(平成一二年三月一三日条例第五号)
この条例は、平成十二年四月一日から施行する。
附則(平成一四年一二月一三日条例第三二号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成二三年三月三一日条例第六号)
この条例は、平成二十三年四月一日から施行する。
附則(平成二三年一二月七日条例第二八号)
(施行期日)
1 この条例は、平成二十四年四月一日から施行する。
(経過措置)
2 この条例による改正後の第四条及び第十三条第一項の規定は、この条例の施行の日以後に決定した奨学生に適用し、同日前に決定した奨学生については、なお従前の例による。
附則(平成二八年三月九日条例第一三号)
(施行期日)
1 この条例は、平成二十八年四月一日から施行する。
(経過措置)
2 この条例による改正後の第二十条第一項の規定は、この条例の施行の日以後に決定した奨学生に適用し、同日前に決定した奨学生については、なお従前の例による。
附則(令和二年一二月一五日条例第四〇号)
(施行期日)
1 この条例は、令和三年四月一日から施行する。ただし、附則第五項の規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の第五条の二の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後に決定した奨学生に適用し、施行日前に決定した奨学生については、なお従前の例による。
3 施行日前に貸付けが終了した一般奨学金及び定住促進奨学金の返還すべき期日については、改正後の第十三条(第十九条において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、なお従前の例による。
4 施行日前に返還すべき期日が到来した定住促進奨学金の返還の特例については、改正後の第二十条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
(準備行為)
5 改正後の防府市奨学資金貸付条例の規定による一般奨学金の貸付けに係る必要な手続その他の準備行為は、施行日前においても行うことができる。