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三田尻塩田記念産業公園入浜式塩田のしくみ

更新日:2021年2月24日更新 印刷ページ表示

入浜式塩田とは

入浜式塩田は、潮の大きな干満差を利用して海水を自動的に塩浜へ導入する方法で、瀬戸内十州を中心に遠浅の海浜に堤防を築き、その内側に造られました。
塩田の高さを海の干満差の中間位にして、その周りに浜溝(はまみぞ)をめぐらすことで、満潮時に海水を塩田に入れ、干潮時には雨水など排水する自然を利用した構造になっています。塩田の砂地部分である「地場(じば)」には、濃い塩水の付着した砂をろ過する「沼井(ぬい)」があります。
塩田には、「入浜式塩田」のほかに「揚浜式塩田」があります。潮の干満差が小さい日本海側では自然のままの海浜を利用する揚浜式塩田が採用されましたが、海水は人力で浜まで運び上げられました。
入浜式塩田は揚浜式塩田に比べると労力も少なく、大規模な生産が可能となりました。

入浜式塩田の構造

入浜式塩田構造図

塩田から塩を採るしくみ

採かん

満潮のとき、浜溝の床面まで海水を入れておきます。
地場にまかれた砂の水分が太陽熱と風力により蒸発すると、「毛細管現象」が起こり、浜溝から浸透した海水が床面に上昇し、海水の塩分が次々に砂に付着します。
次に塩分の付着した砂を「沼井」に集めて海水を注ぐと、砂に付いた塩分が溶けて塩分濃度の高い「かん水」となり、「藻垂壷(もだれつぼ)」に溜まります。こうして「かん水」を集める作業を「採かん」といいます。
「かん水」は「煎ごう」されるまで、「助壷(すけつぼ)」や「大壷(だいつぼ)」などに貯蔵されます。

沼井の構造(塩分が付いた砂を集め、そこへ海水を注ぐことでさらに高い濃度の塩水が作られます)

 

沼井の構造図

煎ごう

集められた「かん水」(濃度の高い塩水)をろ過し、釜で焚き上げることで水分が除かれ、結晶となり塩が作られます。