学公連携事業（令和元年度）

山口県立大学との連携事業について

令和元年度　研究事業の概要を紹介します。
※これまでの研究事業の成果報告は防府市立図書館の参考図書コーナーで閲覧できます。

１．共同研究事業に係る課題

防府地域の伝統工芸者調査と共創の可能性を探る実践的研究（３年目）

【研究目的】
　日本の伝統文化・芸能などで継承されてきた「守破離」の概念に沿って、防府市の伝統文化を「学ぶ」「模索する」「創造する」ことにより、地域の活性化に寄与する。

【研究内容】
　防府市固有の伝統文化と、それを支える人や企業などを整理し、マッピングした。特に、山頭火文学に現れる「水」と「茶の湯」に注目し、関連する陶芸、菓子、道具、衣装などについて調査を進めた。

道具の展示

都市「防府」の形成過程

【研究目的】
　「地域づくり」の一環として防府市の多様な特性を解明することで、市民生活の質（とくに地域に居住することへの満足度）の向上を目指す。

【研究内容】
　防府がもつ拠点都市としての政治・宗教機能や、それを支える陸上交通・海上交通・産業などの歴史的な実態を主要な検討課題とした。

現地調査の様子

防府市の低出生体重児の減少と母子の望ましい食生活を推進するために必要な健康増進施策を立案するための生活科学的研究

【研究目的】
　防府市内における母子の健康状態並びに、児の成長・発達の良否に関わる要因を明確化し、防府市の現状に根ざした効果的な健康増進施策並びに公衆栄養施策の構築に必要な科学的根拠の蓄積を目的とする。

【研究内容】
　防府市保健センターで実施した１歳６か月児の集団健診時に、調査協力の同意の得られた母親に質問紙調査を行い、調査結果の横断的・縦断的な解析を実施した。

１歳６か月児の集団検診の様子

２．委託研究事業に係る課題

第三次防府市地域福祉計画・防府市地域福祉活動計画の策定に係る監督・助言並びに市民アンケート調査の集計・分析及び地区座談会の実施

【研究目的】
　第三次防府市地域福祉計画・防府市地域福祉活動計画の充実。

【研究内容】
　第三次防府市地域福祉計画・防府市地域福祉活動計画の策定にあたり、地域における生活課題等の把握や地域住民等の意見を反映させるため、市民アンケート及び地区懇談会の企画・運営に関わった。市民アンケートについては、調査方法の検討、調査票の設計、調査結果の集計、分析を行った。地区座談会については、教員と学生が参加し、住民の意見を集約、分析を行った。以上の結果を踏まえ、第三次防府市地域福祉計画・防府市地域福祉活動計画策定作業時の助言を行った。 

地区懇談会の様子