本文
第7回防府市景観賞が決定しました
第7回防府市景観賞が決定しました
建物部門
住宅や店舗などの建築物、彫刻やモニュメント、煙突などの工作物を対象として募集しました。
応募数7件の内、最優秀賞が1件、優秀賞が1件でした。
最優秀賞:石船山の三十三観音(磨崖仏)
撮影者:古谷 寿雄
所在地:下右田
選考委員コメント
大正時代に、家門繁栄や健康を祈願し彫ったと伝えられる磨崖仏。右田ヶ岳への山道の中腹に突如として現れ、圧倒される程の巨大な自然石。そこには、長い年月を費やし丁寧に彫られた磨崖仏に当時の人々の願いの強さを感じることができる。自然と人の願いが融合したモニュメントとして、一度は観たい価値ある景観である。
優秀賞:真尾小学開学の地 石碑
撮影者:河野 良彦
所在地:真尾
選考委員コメント
母なる佐波川と多くの山々に抱かれた真尾地区。その高台にひっそりと石碑が立つ。四季の移ろいを感じながら、子どもたちの成長を見つめてきたであろう真尾小学校の開学の地。そこに立つ桜もまた、多くの子どもたちの想いや活動を見つめ続けてきた。数多くの卒業生の学び舎としての歴史を持つ景観である。
風景部門(テーマ:通り)
「通り」をテーマとして募集しました。
応募数24件の内、最優秀賞が1件、優秀賞が7件でした。
最優秀賞:桜花と「花燃ゆ」バスが走る通り
撮影者:中村 綽幸
所在地:桑山公園内
選考委員コメント
市の中央に位置し市民の憩いの場である桑山。春を迎えると見事な桜の芸術作品が現れ人々の目を楽しませる。その中を、桜色の大河ドラマ「花燃ゆ」バスが走り抜ける。今年のみ観られる「通りの景観」である。
優秀賞:回転橋のある通り
撮影者:中村 綽幸
所在地:向島
選考委員コメント
防府市の南部に位置する向島。かつては、渡し舟で本土と行き来したが、回転橋である錦橋が完成し、人々の交流はより盛んになった。一方で舟が通行できるよう回転するその様は、漁村であることを物語る風景であり、向島と本土をつなぐ心に残る「通りの景観」である。
優秀賞:天神様の細道
撮影者:町田 充江
所在地:松崎町
選考委員コメント
正月元旦を初め歳時には、多くの参拝客が訪れる防府天満宮。その境内には、菅原道真公がこよなく愛した梅が数多く植えられている。咲き誇るしだれ梅に囲まれて、「天神様の細道」を歩く園児の心には、ふるさとの心象風景が深く刻まれたことだろう。
優秀賞:憩う道
撮影者:町田 充江
所在地:向島
選考委員コメント
桜の名所である向島運動公園。様々なスポーツが行われ、海や山を望むこともできる。園路沿いに桜が並ぶこの時季には、スケールの大きい魅力ある風景が広がる。老若男女が思い思いに憩う光景は、心温まる春の「通りの景観」である。
優秀賞:堀越 のづら積み 海岸通り
撮影者:坪郷 盛也
所在地:江泊
選考委員コメント
江戸時代中頃から焼物の製造がはじまり、窯業が盛んだった堀越地区。現在もいくつもの窯元や窯跡が残る。江泊・堀越・末田とつづく海岸通りに丸い石を積み上げたのづら積みの石垣は、古き時代を慕ばせる風情ある「通りの景観」を醸し出している。
優秀賞:防府駅タイムトンネルから見える南北の通り
所在地:防府駅
選考委員コメント
鉄道の高架により、線路を挟んだ南北が自由に行き来できるようになった市街地の中心部。防府駅西側のタイムトンネルから南北の通りを見ると、四季折々の景色がまるで「額縁に入った絵画」のように楽しめる。防府を代表する市街地の「通りの景観」である。
優秀賞:大楽寺前の通り
所在地:桑山一丁目
選考委員コメント
幕末から明治へと「時代の維新」に欠かすことのできない人材である揖取夫妻や野村望東尼のお墓がある大楽寺。そのお墓参りの帰りだろうか、古くから多くの人達が通った細道には、石垣や白壁、お地蔵さんが並び、どこか懐かしさが感じられる。歴史を感じる「通りの景観」である。
優秀賞:自由ヶ丘地域内の緑道
撮影者:自由ヶ丘自治会
所在地:自由ヶ丘
選考委員コメント
1,000世帯を超す大規模な住宅団地である自由ヶ丘。地域の自治会により28年間整備が続けられている緑道は、多くの人々に新緑や紅葉を楽しませてくれる。地区ごとに塀の形状を揃えたりする長年続けられている自主的な景観づくりに対する想いと協働の実践はすばらしいものであり、これからの景観を育成する上での生きた教材である。